木瓜影院

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特集2010年11月30日

三宅麻比子 国際金融公社(IFC)西?中央アフリカ局 ダカール事務所(セネガル) 地域プログラムマネージャー~第25回 世银スタッフの横颜インタビュー

セネガルの强い日差しに负けないくらいのとびっきり明るい语り口で、アフリカのビジネス环境整备について话してくれた叁宅さん。学生时代からビジネス环境整备に兴味を持ち、研究もキャリアも一贯して、この分野で経験を积んできた。课题山积みのアフリカで改革を推进していくチェンジメーカーとして、今后のエネルギッシュな活跃に期待したい。

Maiko Miyake

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千葉県出身。上智大学比較文化学部卒業。イースト?アングリア大学修士号?ブラッドフォード大学博士号取得。国連、OECD、多数国間投資保証機関(Multilateral Investment Guarantee Agency:MIGA)、世銀と、様々な国際機関で投資環境整備に従事。2010年8月からIFCダカール事務所(セネガル)に西?中央アフリカの投資環境整備の責任者として赴任。

いつも「海外」が身近にあった

当时はハイカラな国际基督教大学(滨颁鲍)出身の自営业を営む父と、神戸出身で商船にのる父亲を持つ関西外国语大学を卒业した母。2人のバックグラウンドの影响もあると思いますが、子供のころから何かと海外が身近でしたね。家が交换留学生をホームステイ先として受け入れたり、幼なじみの中に帰国子女が多かったり。そんなわけで、高校のときアメリカに交换留学に行ったのは自分の中ではごく自然な流れだったんです。

交换留学は1年间の期限つきだったんですが、1年が终わったところで「帰りたくない」とワガママを言ったんです。日本の高校があまり好きではなかったんですね。両亲に「帰って来なくてもいいから、高校をどうやって卒业するかは自分で考えなさい」と言われ、ホストファミリーに相谈したら、ありがたいことにとても亲身になってもう1年面倒を见てくれて、そのままネブラスカ州の非常に小さな高校を卒业しました。クラスメイトは16人ほどでしたね。

「开発経済」の面白さに目覚めた大学时代

高校を卒業後、「そろそろ日本に帰ってきなさい」と言われて入学したのが上智大学の比較文化学部。SAT(Scholastic Assessment Test:大学進学適性試験)とエッセイで入試を受けられたというのが大きな理由だったんですが、そこで出会った開発経済学にハマりました。父親が自営業だったので、感覚的に小さい頃から商売や経理などには親しんできたんですが、それがはっきりフレームワークとして提示されたことが新鮮でした。個々のビジネスやそれらの集積がどのように経済発展につながっていくのかなどのトピックに非常に興味を覚えました。

勉强をするうちに、だんだんと「将来、なんらかの形で开発の仕事をしたい」という気持ちが固まってきました。それを话すと「世界で活跃したいなら、英语が话せるのは当たり前。ハイレベルな英语が要求されるし、英语だけじゃ駄目だよ」といろんな人からアドバイスをもらいました。それを自分なりに受け入れて、大学时代にはアメリカだけではなく、スペインやアルゼンチンにも交换留学をしました。そんな経験を経て、「効果的に开発に関わるためには、公司やビジネスパーソンなどのプライベートセクターが动きやすくなるような仕组み作りが大切。そのためには、マクロや政策を学ぶことが大事」と思い、大学院でもその分野を専攻することにしました。

ヨーロッパと中南米の间で过ごした修士?博士课程

大学时代にイギリスのサセックス大学やグラスゴー大学の教授に教えを受けていたこともあって、修士课程はイギリスのイースト?アングリア大学へ。贵顿滨(海外直接投资)と开発について修士论文を书いたんですが、イギリスの修士は1年でしょう?まったく时间が足りなくて、博士课程に进むことを决めました。兴味を持った论文を书いた教授に连络を取り、その教授が在籍しているブラッドフォード大学のビジネススクールへ。「日本からラテンアメリカへの直接投资(お金の动きとその后の影响)について研究したい」と话したら、珍しいテーマだと即採用されました。过去の统计上、日本の投资がもっとも多かったメキシコやブラジルに焦点を当て、博士论文の取材のためにこれらの国に一定期间住んだりしたこともありました。

在学中、教授の紹介でジュネ-ブのUNCTAD(国連貿易開発会議)でインターンをしたり、世界投資報告書(World Investment Report)を作成する手伝いをしたりする貴重な機会にも恵まれました。大学で研究を続けるか就職するか悩んだりもしたのですが、「やはり開発の研究をするだけでなく、現場で開発に携わってみたい」という思いが強くなり、国連のJPOを受けて合格することができたんです。

翱贰颁顿から世银グループへ

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国连の闯笔翱プログラムで入った翱贰颁顿では开発援助委员会と、直接投资に関する部署の2つの仕事を経験。当时アジア危机があったので、アジアの仕事が多かったですね。入って3年目に、世银の人事部からヘッドハンティングの电话があったんです。「英语もスペイン语も话せて、できれば国际机関に勤务した経験もある日本人を探している」ということで、そのオファーに応えて移ったのが滨贵颁のラテンアメリカ局です。

ラテンアメリカ局では、はじめコーポレートガバナンス向上などの企業向けの技術協力に従事しましたが、あまり合わなくて。半年ほどでMIGAの投資環境整備をやっている部署に移り、世界各国の直接投資に関するリサーチや戦略立案、その後技術協力をしばらく担当していました。その後、MIGAの投資環境整備の部署と、世銀とIFCの投資環境整備のためのジョイントベンチャー部署(FIAS)が合併して、最終的に今の職場(Investment Climate Advisory Services)に入ることになったんです。

アフリカのビジネス环境と课题

今の職場(Investment Climate Advisory Services)で担当しているのは、西?中央アフリカのビジネス環境整備。最初はアジアや中東のプロジェクトもやっていたんですが、広い範囲の地域を同時に担当することは、時差の問題や出張の行程の複雑なこともあって体力的にきつくなり、ひとつの地域に絞りました。我々の最終的な目的は、経済成長がおこって雇用が生まれ、貧困がなくなること。そのためにはビジネスへの投資が必要ですよね。じゃあ、投資をしやすい環境を作らなくちゃいけない。そのためにはどのような政策が期待されるでしょうか?

西?中央アフリカ诸国の投资环境の难しさを端的に现しているのが、「」のランキングの低さ。见てもらえればわかりますが、西?中央アフリカ诸国は轩并み最下位を占めているんです。このランキングは、その土地でビジネスを进めようとする际に、どのくらい复雑で时间のかかる手続きが络んでいたり、政府の介入があったりするかをまとめたもの(例えば、新しい公司の登记やライセンスを取得するのにどのくらい时间がかかるか、人を雇う际の手続き、资金调达のしやすさ、税金の支払い手続き、契约の履行を促す仕组みがどのくらい整っているか、など)。これらの手続きをできるだけシンプルにしてビジネスをしやすくしてあげたい。政府がビジネスのオペレーションにからむということは、それだけ不透明性や腐败(贿赂など)の余地があるということ。これはビジネスをスムーズに进める上での大きな障害になり得ます。

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このように、現状はあまりよくない西?中央アフリカ諸国でのビジネス環境をよくするためには、法律面を整備することが重要です。これらの国の多くはOHADA(Organisation pour l'Harmonisation en Afrique du Droit des Affaires:アフリカ?ビジネス法規調和機構)という共通の法律を持っているので、このOHADAの法律を変えることができれば一気に大きく進歩できるのですが、変えるためには加盟国16カ国すべての承認がなければいけないという難しさがあります。加えて、インフォーマルセクターをどうやって正規のセクターに組み込んでいくかも課題です。例えば、道端の露店や物売りはしょうがないとしても、アフリカではちゃんとお店を構えている雑貨屋さんなども登記されていないことが多いんです。これらのビジネスをちゃんと登記してもらって、税金を払ってもらうことは国家経済にとって非常に重要なことですよね。

これらの课题をクリアしても、最终的には雇用を作ってくれる投资を呼びこめないと意味がない。ですから现在、各国政府や滨贵颁の投资チームや官民连携(笔谤颈惫补迟别-笔耻产濒颈肠-笔补谤迟苍别谤蝉丑颈辫:笔笔笔)のチームと组んで、投资机会のマッピング、海外投资诱致をしたり、地元の有力ビジネスパーソン(富裕层)にもっと地元ビジネスに投资してもらえるような启蒙活动をやっているところです。これから3年ほどの间に、「アフリカでビジネスをやるのが难しい」という悪いイメージを少しでも払拭して、「アフリカのビジネス?投资环境は改善している」という印象を世界中に与えるのが、私の目标です。

仕事と家庭のバランスのコツは「人に頼る」こと!

ワシントン顿颁の本社にいた顷は出张が多くて大変でした。コートジボワール出身の主人もアメリカ政府の仕事をしていて出张が多く、空港で「じゃあ、あとはよろしく」なんてバトンタッチしたこともあるぐらい(笑)。子どもはベビーシッターさんにずい分お世话になりましたね。ダカールに来たのは、フィールドに出て少しでも出张が减らせればという狙いもあったんです。実际は全然减っていませんが…(苦笑)。少なくとも、主人は、ワシントン顿颁の仕事をやめて、自分のビジネスを始めたので自由に时间を管理できていて、出张もなくなりました。

幸い、主人は隣国の人だし、子ども二人はまだ小さくて柔软なうえ、なじみのあるフランス语圏西アフリカということで引越しにもあまり抵抗がなかったみたい。普段から家事を积极的に手伝ってくれる主人ですが、今回の引越しはすべて彼がやってくれました。彼がいなかったら赴任できませんでしたね。本当に感谢しています。「世界银行の职员であり、妻でもあり、母亲でもある」という私みたいな人生のためには、幅広いサポートネットワークを持つことが絶対に必要。パートナーはもちろんですけど、家族やベビーシッター、友人やご近所さんなど、ありとあらゆる人に頼らなければ、とてもやってこられませんでした。一人じゃできないという认识はとても大切なことだと思います。

色々な経験があなたの価値を高めてくれる

若い人へのメッセージですか?うーん、そうですね…。まず、すべての基础になる英语は力を入れてやってくださいね。すばらしいアイデアがうかんだら、人にうまく伝えたいじゃないですか。それからできれば英语以外の语学も。フランス语は、西?中央アフリカ诸国の注目度が高まるにつれ、ニーズが上がってきていますよ。

私は大学院からまっすぐ国际机関という道をたどったけれど、民间公司などで経験を积むというのも大事なことだな、と思います。学生の顷から絶対に世界银行に入る!というふうに思いつめるのではなく、若いうちに色々な経験をして、色々な世界を见て欲しい。きっとそれは自分の価値を高めてくれます。头のどこかに世银という选択肢を入れておいて、やりたいことに近づこうと努力していれば、きっと道は开けるんじゃないでしょうか。人生、楽しんでください。

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