3月12日 朝日新闻「私の视点」より転载 &苍产蝉辫;(承认番号:础15-2731)
2011年3月の东日本大震灾から、5年。この间を振り返ると、自然灾害の恐ろしさを思い起こす一方、安全な都市をつくる日本の优れた技术に、改めて気づかされる。
先进国はこの100年、灾害のたびに建物の建筑基準や土地の利用规制などを见直し、市民の健康や安全を、地震やサイクロンなどの自然灾害、火灾や建物の崩壊事故などから守る建筑环境を整备してきた。
日本は、高度経済成长期を経て、最も强固な建筑基準法や建筑行政を确立した国の一つとなった。1995年の阪神?淡路大震灾では、81年に改定された新耐震基準の建物と、旧耐震基準の建物で、被害に顕着な违いがみられた。成熟した建筑基準や建筑行政によるリスクの軽减効果は明らかだ。
一方、低中所得国では、建筑基準などの规制づくりや、その规制を有効活用する建筑行政の整备が遅れている。昨年のネパール大地震では、周辺国を含め8900人以上が死亡し、2010年のハイチ大地震では22万人以上が犠牲になった。过去の10年间に世界で起きた自然灾害のうち、低中所得国で発生したのは全体の53%だが、犠牲者は低中所得国に93%が集中しているという调査もある。最新の科学の恩恵を享受できない国々では、无秩序な都市开発が灾害のリスクを拡大させている。
世界的な都市化の进行で、途上国を中心に50年までに世界で新たに10亿戸の住居が建设されるといわれている。昨年3月に仙台であった第3回国连防灾世界会议で採択された世界の防灾指针「仙台防灾枠组 2015-30」では、途上国でも厳しい建筑基準を设けるだけでなく、それを守る人材や検査体制を整备する重要性が指摘された。日本における基準とその运用の仕组みを、低中所得国と早急に共有する必要がある。
防灾についての意识も大切だ。途上国には防灾の概念が确立していない国もある。长年自然灾害と向き合ってきた日本には、防灾を意识の中心に置き、政策を组み立てていく「防灾の主流化」が根付いている。建筑家や大工などの人材育成や、技术指针や検査体制づくりでも防灾を重视する考えが贯彻している。世界银行と日本政府は共同で14年、东京に「世界银行东京防灾ハブ」という活动拠点を作った。専门チームが、防灾に関する日本の技术やノウハウを、途上国の开発计画の初期段阶から盛り込む役割を果たしている。
世界で急速に进む都市化で、途上国では今世纪中に地震だけで260万人が犠牲になると予想されている。日本は、途上国でも「防灾の主流化」が进むよう、世界でさらにリーダーシップを発挥して欲しい。
世界银行 防灾プラクティス?マネージャー
フランシス?ゲスキエール