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特集2018年8月27日

近藤沙千子 環境自然資源管理グローバル?プラクティス 自然資源管理専門官~第52回 世银スタッフの横颜インタビュー

幼少期に过ごした南米で感じた违和感を原点として、地道な勉强と开発の现场で培った経験を积み上げてきた近藤さん。シンプルな言叶の中に、経験した人にしかわからない重みがこめられている。仕事で英语、フランス语を使ってきたと淡々と话す彼女だが、きっとここまでのキャリアを积むまでには人并みならぬ努力があったはず。そんな彼女のキャリアについて闻いてみた。

Sachiko Kondo

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アフリカの水产资源や森林资源の持続的利用のため、リベリア、シエラレオネ、ガーナ、ギニア、モーリタニアを中心に、水产资源プロジェクトの実施及び準备支援に従事。2011年に、渔村コミュニティを支援するジュニア?プロフェッショナル?オフィサー(闯笔翱)(注)として、世界银行入行。リベリア事务所に约3年勤务した后、2015年よりワシントン顿颁本部勤务。东京大学农学部国际开発农学専修卒、政策研究大学院大学国际开発研究修士课程修了。大学院修了后、コンサルタント会社に勤务し、国内の农村开発事业に约2年、海外の农村开発事业に约6年半従事。国内业务では、耕畜连携事业、参加型农村地域计画の策定、省エネルギーや新エネルギービジョンの策定支援等を担当。海外业务では、闯滨颁础や闯叠滨颁委託のコンサルタントとして、コンゴ民主共和国バ?コンゴ州コミュニティ再生支援、ウガンダ北部国内避难民帰还促进のためのコミュニティ支援、モーリタニアのオアシス地域の女性支援、シエラレオネのカンビア県地域开発能力向上プロジェクト、ベトナム贫困地域小规模インフラ整备支援等を担当。技术士、农业部门、农村地域计画。佐贺県生まれ。父の転勤に伴い、2-7歳をベネズエラ、9-15歳をコロンビアで过ごす。

ピーナッツ売りの少年たちを见て感じた贫富の差

幼少期、父亲の仕事の関係で南米で过ごしたので、贫富の差を身近に见る机会が频繁にありました。ピーナッツをスペイン语でマニと言うんですが、自分と近い年顷の男の子たちが「マーニマニマニマニ」って节をつけながら声を出してピーナッツを街角で売っていたのが、今でも印象に残っています。自分はそれを车の中から见ていて、男の子たちはボロボロな服を着て一生悬命働いていて、なんでこんなに环境が违うのかな、と子ども心に不思议に思っていました。

ベネズエラとコロンビアに5年半ずついたのですが、この経験から将来は开発の仕事をしたいなと思っていたんです。高校から日本に帰国しましたが、その顷から「じゃあ开発の中でどんな仕事をしたいのか」ということを漠然と考え始めました。自分に置き换えてみたときに、まず食べ物がないと辛いな、と思ったこともあり、大学は东大の农学部に进みました。

东大で私が选んだ农学部国际开発农学専修は农学、林学、水产、农业経済を4本柱としていて、3年生では満遍なく学び、4年生で専攻をひとつに绞ります。作物の育て方に兴味があり、技术的なことや米の増产について勉强したいと思い农学の研究室に入れてもらったのですが、卒业が近づくにつれ、开発のインパクトを考えたら政策的なところで贫富の差が生まれているのかなと感じ、农业経済をもう少し勉强したいと思うようになりました。农业経済に関する本を読んだときに感铭を受け、その先生が率いているという新しい大学院に进むことを决めました。アジアやアフリカからも留学生が多く来ていて、日本人は约3割。授业が英语で行われているというところにも魅力を感じました。

コンサルタント会社で农村开発の仕事を担当

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大学院卒业后は、日本のコンサルタント会社に就职しました。约2年间、国内の农村地域开発の仕事をしました。正直に言うと、海外の仕事をしたかったので当初は国内の仕事にはあまり意気込みはなかったのですが、日本の农村をあまり理解していなかったので、今思えばとてもいい経験をさせてもらい、多くの人に多くの事を教えてもらったと思います。今の仕事で日本の农村はどうなの?と闻かれたときにも経験に基づいて答えられますし、农村を见る目を养うことができました。

その后、闯滨颁础からの委託业务で海外业务を担当し、モーリタニアのオアシス地域の女性を支援するプロジェクトや、コンゴ民主共和国西部でのコミュニティ支援、ウガンダ北部の国内避难民のコミュニティ支援などに関わりました。一度现地に行くと3カ月くらい滞在して、日本に帰って业务内容をまとめて报告して、また海外へという生活だったので、当时は1年のうち8?9カ月は海外にいるという感じでしたね。村の人たちと直接话す机会が多く、现场を身近に感じられるし、彼らの问题が理解できるという意味ではとても面白い仕事だったんですが、6年が経つ顷、违う仕事もしてみたいと思うようになりました。同じ地域で世银のプロジェクトが行われていており、世银のプロジェクトはどんな风に进めているんだろう、という好奇心もありました。

世界银行に入行、リベリアで渔村开発の仕事に

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国连ヘリコプターに乗って、アクセスが困难なリベリア南东部へ现地调査へ行ったところ
そんなときにたまたま见た、リベリア事务所の渔村开発を担当する闯笔翱のポストを见つけて応募し、2011年夏に入行しました。

现地オフィスにシニアの职员がいて、世银のプロジェクトサイクルの各ステージを経験したほうが良いという考えから、さまざまなプログラムに入ることができたのが良い経験になりました。最初はリベリアの渔村だけを担当していたんですが、徐々に担当する范囲を広げ、翌年はシエラレオネ、また翌年からガーナというように进めていきました。2014年までリベリアにいて、数カ月日本で产休を取ってから、ワシントン顿颁に异动し、復帰して、ギニアのプロジェクトでのチームリーダーになりました。

多すぎる渔船をどうコントロールする? 渔村开発の実际

现在は、ギニアとモーリタニアの渔村を中心に、国担当のチームリーダーとして全体が问题なく动いているかをチェックすることが主要な业务です。政策的なところもアドバイスしますが、个别の分析は専门家のコンサルタントにお愿いし、きちんとできているのかを监督しています。渔村のインフラ整备、水扬げ场の整备なども重要です。また、水扬げされた渔获量が多すぎないか、资源量の调査を踏まえて、渔业计画の见直しも図っています。渔船が违法に操业していないか、骋笔厂のスイッチをオフにしていないか、国がきちんとパトロールできているかも调査しています。国によって课题や対策が违うので、国に合わせて仕事をする、ということを常に意识しています。

多言语が求められる世银での仕事

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ギニアのボッファ州の渔村にて、渔师等に话を闻いた后、现地の写真を撮って、现地调査をしているところ
ギニアとモーリタニアはフランス语圏なので、仕事でもフランス语を使っています。大学の第二外国语でフランス语を学び、アフリカで仕事をしていく中で少しずつ语汇を増やしていきました。仕事上ではなんとか使っていますが、ネイティブの人が早口で话している时などにはまだ苦労しています。スペイン语もまだまだ勉强しないといけないと思いますが、子どもの顷に南米にいたのである程度はできます。リベリアは英语でしたけど、大学院の授业で読み书きを锻えました。

世银はいろんな国の人がいるので、その国の话を闻いたり、一绪にミッションに行くのも面白いですね。また、世银の仕事では、渔业という一分野だけでなく国のマクロ経済全体との関わりを见る必要があります。今までは现场が多かったので、渔业全体、国全体といった全体像が见えていなかった部分があると思うんです。叶っぱばっかり追っかけていたのが、枝も木も森も大事だな、と思うようになりました。自然资源以外の分野と共同で仕事をすることも増えてきて、复数のセクターにまたがって、一绪に问题解决をはかる姿势は大事だなと最近よく感じています。

今后のキャリアビジョン、ワークライフバランスについて

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现在、世银で7年。勉强もしなければと思うし、みんなチーム内でいろんな意见を言うので、それをまとめるのがチャレンジですね。渔船の数の制限ひとつにしても、政府侧で规制を作った方がいいという人もいれば、コミュニティに権限を与える事により规制できるという人もいて、良い具合に间を取れないかなあと思いながら闻いてますが、今后はもう少し自分で音头を取って话を进められたらいいなと思います。もっと顿颁で勉强して、いずれまたより広い视野を持ってカントリーオフィスに戻れたらいいなというのが今后のキャリアビジョンです。

子どもが小さい顷は出张に行くことが难しく、ビデオ会议でフォローしたりしていましたが、やはり出张に行くと现地の问题もわかるし仕事が进むので、全然手応えが违います。今、上がもうすぐ4歳、下が1歳过ぎになる子どもがいて、子供达の成长も见たいので、そこがジレンマですね。休みの日は国立公园に行ったりするのが好きです。学生のときにはよく山とか岛でキャンプしたりしていたんですよ。とはいえ、今は子どもたちも小さいのでなかなか难しいのですが、いずれもう少し子どもが大きくなったら、家族でアウトドアを楽しみたいですね。

「现地でしかできない経験」のすすめ

开発に関わりたい人の中には「贫しい人たちのために何かしたい」と思っている人が多いと思うんですけれど、现场を见るっていうことがとても大切なことだと思うので、ぜひ现场に行って欲しいです。海外旅行でもいいけれど、何らかの责任を持って行くと、见る视点も広がると思います。自分が达成する目标を持って、现地の人と话をして、自分で见て闻いて、ご饭も一绪に食べて感じて、理解を深めて开発に関わっていけると、现场に近い开発ができるんじゃないかと思います。

现场での経験が长かったので、村に行って握手をしたらその人が渔民かどうかわかります。渔师さんの手のひらは、少しザラザラしているんですよね。そういう人に渔の良さや苦労话を教えてもらっています。リベリアの船の网の重りも、昔はゴミ袋に砂を入れて重りにしていた人が、久しぶりに行ったらちゃんとした重りになっているのを见て、こういう物が买えるような生活水準になったのかなと感じたりしています。视野が広がってきたのは、今までの経験が役に立っているおかげかな、と思います。これから开発を目指す方々にも、现地でしか感じられない経験をたくさんしていただけたら、と愿っています。

(注)&苍产蝉辫;ジュニア?プロフェッショナル?オフィサー(闯笔翱)?プログラム:世界银行と日本政府の连携で2009年に始まった日本人の若手职员採用プログラム。応募资格は、入行时に32歳以下で、世界银行の业务に関係の深い分野に関连する修士号および2年以上の职务経験を有し、英语で职务遂行可能な、日本国籍を持つ方。募集するポジションの罢翱搁を公表し、候补者は自身の専门性にあったポジションに応募。勤务先は多くがワシントン顿颁の世银本部(途上国事务所の场合も有り)。原则2年间の任期の后、勤务评価に基づき更新が可能。

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