起伏に富んだ雄大な地形を持つキルギス共和国では、地震、洪水、土石流、地滑り、渇水などさまざまな自然灾害が多数発生し、时に壊灭的な被害をもたらしています。
2008年10月5日、マグニチュード6. 6の地震がキルギス共和国オシュ州のヌラ村を襲いました。少なくとも75人の命が失われ、140人以上が負傷し、住宅と病院や学校など基幹インフラに甚大な被害を及ぼしました。
そのちょうど10年后の2018年10月5日、キルギス共和国は「潜伏」状态の灾害のリスクについて国民の注意を唤起し、国をあげて次の灾害への备えについて确认する国家防灾の日を制定しました。
制定に先立ち、数週间にわたって全国でさまざまな紧急対応の仕组みを市民に周知するシミュレーション训练が行われました。バトケン、オシュ、ジャララバード、タラス、チュイ、イシク?クル地域とビシュケク市、オシュ市で、消防団や医疗サービス、学校の教师と生徒、および紧急対応机関のおよそ5,000人が、シミュレーション训练に参加しました。
国の気候?灾害リスクに対する强靭性を高めることは、キルギス政府にとって最优先事项の一つです。この课题を前进させるために、キルギス共和国は数々の国际组织と提携しています。その一环として、世界银行および防灾グローバルファシリティ(骋贵顿搁搁)は、キルギスのや、「キルギスタンの强靭化」などの重要な投资プログラムの彻底的な见直しを支援しました。こうした活动は、キルギスの早期警告システムに大幅な改善をもたらしています。
また、日本-世界银行防灾共同プログラムの取り组みとして、キルギス政府関係者は2016年に日本への専门家视察団にも参加し、灾害リスク管理の考虑を长期的な计画立案に组み込み、こうした过程へ一般市民を参加させる方法を模索する上で、実地の経験を积みました。
日本は约60年にわたり、10万5,000人を超える人命を夺った1923年の関东大震灾を忘れないよう、防灾の日の训练を実施しています。世界有数の防灾意识の高い国である日本は、知识と教训を途上国と交换する活动に取り组み、世界各地で自然灾害の影响を和らげるための支援を行なっています。
キルギス共和国のヌルボロット?ミルザミードフ非常事态相は、日本の経験はキルギスにとって有益であると确信しています。「全国的なシミュレーション训练は自然灾害の际に必要な知识、スキル、一般市民の事前の备えを促すのに有効です。同时に、训练により、主な政府の组织や机関の间の连携を円滑にすることができます。」
防灾の日の制定は、ビシュケクで開催された「灾害リスク削减の新しい手法」に関するハイレベル会议で承认されました。この会议は、キルギス共和国のジェニシュ?ラザコフ副首相が主催したもので、学术界、非政府组织、国际パートナーの代表者が出席しました。
会议は、意思决定者と他の関係者に対して、灾害対策とリスク軽减の重要性を诉求する机会となりました。また世界银行は、紧急时に重要な机能を维持する、日本における最新の情报通信技术の事业継続性计画を绍介しました。
「世界银行は引き続き、キルギス共和国と中央アジアで市民にとってより安全な环境を构筑するための支援に注力していきます」と世界银行の竹内航 上級防災専門官は语りました。「国家防灾の日の制定と、キルギス共和国全国での緊急事態訓練は、私たちの共同の取り組みから生まれた重要な成果であり、キルギスと日本の間で行われた教訓の交換を応用した成功例です。防災におけるキルギス政府の専心的な取り組みが、この成功に結びつきました。私たちは各国政府を支援するために、これからも国際的なベストプラクティスと災害に対する強靭化から得た教訓の共有に取り組んでいきます。」