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プレスリリース 2018年6月14日

国际的な人の移动が世界の贫困扑灭に贡献―世界银行新报告书

移民を受け入れる高所得国は、実効的な労働市场政策による恩恵享受が可能

2018年6月14日―世界银行は本日発表した新报告书の中で、グローバル移住が数百万人を贫困から救い出し経済成长を促进してきたと指摘する。ただし移民受入国は、労働市场への影响や一时的に起こる経済的紧张を缓和する政策をとらなければ、优秀な人材确保を巡るグローバルな竞争で后れを取り大きな労働力不足を招くリスクがあるとしている。

「繁栄を求めて:グローバル移住と労働市场」と题された同报告书によると、世界各地で根强く残る大幅な赁金格差が、低所得国から高所得国へと経済移民が流れる主な要因となっている。移住先では赁金が3倍に跳ね上がることもあり、数百万人に上る移民と母国に残るその亲族の贫困脱却に贡献している。また、受入国にとっても移民は重要な役割を果たしており、シリコンバレーの最先端技术から中东の超高层ビル建设に至るまで、恩恵をもたらされる事例は多い。

移住によってより高い赁金が得られるにもかかわらず、世界の人口に占める移民の割合はここ50年以上にわたりほぼ横ばいである。世界の人口に占める移民の割合は、1960~2015年の期间にグローバル贸易や投资フローが飞跃的に拡大した一方で、国境、移动距离、文化、言语などが大きな阻害要因となり2.5%から3.5%の间を小幅に変动している。

同报告书の主な分析结果は以下の通り。

·         移住先は一部地域と職業に集中:現在、約2億5,000万人に上る国際移民のうち60%が上位10受入国に在住。

·         移民が集中する地域のスキルレベルは驚くほど高度:高等教育を受けた移民の3分の2近くが、米国、英国、カナダ、オーストラリアに移住。最高レベルの人材の例としては、ノーベル賞を受賞した移民の実に85%が米国に在住。

·         女性の教育水準は途上国を中心に急速に上昇しているが、キャリアアップの機会は依然として限定的。その結果、低所得国?中所得国で大学教育を受けた女性たちの高所得国への移住が大幅に増加。

「国际移民の数は比较的缓やかに推移している。しかし移民は、同じ场所に同じ职を求めて一度に押し寄せることが多い。こうした动きは、より良い政策を导入することで管理することができ、それにより受入国の市民と移民の双方に长期的な恩恵が保証される。」と、世界银行のシャンタ?デバラジャン开発経済担当シニア?ディレクター兼チーフエコノミスト代行は述べる。

同报告书は、受入コミュニティと移民コミュニティの双方が、移住の恩恵を何世代にもわたり确実に共有できるような政策措置を提言している。主な提言は以下の通り。

·         効果的な移住政策とは、自国の労働市場への影響と相反するのではなく、協調したものでなければならない。例えば季節労働者が大幅に不足する場合は、カナダやオーストラリアが導入したような短期移住プログラムにより、不法移民の永住化を防ぎつつ労働力不足を解消できる。

·         移民の流入を管理するため、クォータ制の代わりに市場ベースのメカニズムを導入すべきである。これにより政府は、失業者支援のコストを減らすことができる。さらに、移民労働者と彼らを必要とする雇用主のマッチングを行うことにより、労働市場の喫緊のニーズに応えることが可能となる。

·         高い技術を持った移民が定職に就き永住権を得られる道筋の構築は、移民が労働市場に溶け込み受入国の経済?社会に貢献するための動機となる。

「厳格な移民制限は全ての人にとってマイナスとなる。それを防ぐためには、移民の分布が偏ることによって短期的にもたらされる影响を缓和する政策が必要だ。」と、アスリ?デミルギュ?クント世界银行开発研究総局リサーチ局长は述べる。

同报告书は、依然として存在する所得や机会に见られる格差、人口动态の相违、そして世界の贫困层?脆弱层の愿望の高まりを背景に、移住は今后も世界的な潮流になるだろうと论じている。

「移住に関する国民的な议论にはデータと研究が不可欠である。本报告书が、正确かつ适切な分析を基に议论が进められ十分な情报に基づいた政策策定に寄与することを愿っている。」と同报告书の主席执笔者を务めたリードエコノミストのチャグラル?オッデンは述べる。

同报告书は、开発课题に関する最新の研究及びデータを包括的にレビューする一连の政策研究报告书の最新版であり、世界银行、国连、学术界をはじめとする多くのパートナーから収集された、国际移住に関する主要な事実、研究及びデータを网罗している。

既存の研究成果に里付けられ作成された同报告书の全文及び付属データセットは/en/research/publication/moving-for-prosperityをご参照ください。


プレスリリース番号: 2018/185/DEC

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